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まずは「自分の美味しい」を探すところから🍷
こんにちは、イクラバルです!
ワインの話をするとき、たまに空気が少しだけ変わることがあります。急にみんな、「知らないといけないのかな」みたいな顔になる。
でも大丈夫です。ワインはテストではないので、シャルドネを漢字で書けなくても困りません。
そもそも、飲みものです。美味しかったら、だいたい成功です。
もちろん知ると面白いことはたくさんあります。ただ、最初から全部わかる必要はありません。
というわけで今回は、ワインをちゃんと難しくしすぎず、でも雑にも扱わず、ちょうどよく楽しむための話をしてみます。少し知ると、次の一杯が前よりちょっと面白くなります。
たぶん。

① そもそもワインって何か
かなり普通のことを言いますが、ワインはブドウからできるお酒です。
以上です。
……で終わると、あまりにも潔すぎるので少し続けます。
面白いのは、同じブドウでも、育った土地や気候、造り方で味が変わることです。ずいぶん繊細です。
同じブドウなのに、片方はキリッとしていて、片方はやわらかくて、別のものになる。
環境って大事なんだな、と思います。人もブドウも、だいたいそうです。
② ワインの味は、どこを見ればいいのか
ワインの味をざっくり見るなら、まずはこの3つで十分です。
- 酸味
- 果実味
- ボディ
急に専門っぽく見えますが、落ち着いてください。言っていることはわりと素朴です。
【酸味】すっきりしているか、やわらかいか
レモンみたいにキュッとする感じがあると、爽やかに感じます。逆に酸味が穏やかだと、落ち着いた印象になります。
脂のある料理と合わせると、口の中がきれいにリセットされて気持ちがいいです。食事の途中で空気の入れ替えをしてくれる係、みたいな存在です。
【果実味】果物っぽさです
白ワインならレモン、リンゴ、桃っぽかったり、赤ワインならベリーやチェリーっぽかったりします。
ここで大事なのは、「フルーティー=甘い」ではないということです。果物っぽい香りはあるけど、飲むと辛口。ワインではよくあります。
最初は少し不思議ですが、そのうち「ああ、そういうことか」となります。ならない日もあります。それはそれで大丈夫です。
【ボディ】軽いか、しっかりしているか
- ライトボディ:軽やか
- ミディアムボディ:ほどよい
- フルボディ:濃いめでしっかり
要は、飲みごたえです。
ワインを人にたとえる必要は本来ないのですが、あえて言うなら、ライトボディは身軽、フルボディは荷物が多い感じです。
どちらが良い悪いではありません。今日はどんな気分か、で選べば十分です。
③ ブドウ品種を知ると、少しだけ会話がしやすくなる
ワインの味を大きく左右するのが、ブドウの品種です。世界にはたくさんあります。本当にたくさんあります。
全部覚えようとすると、途中からブドウではなく自分の記憶力と向き合う時間になります。なので、まずはよく出てくるものだけで大丈夫です。
【白ワインの代表】
シャルドネ
有名です。いろんな場所で造られていて、すっきりも濃厚もあります。器用な品種です。
ソーヴィニヨン・ブラン
柑橘っぽさやハーブっぽさがあって、爽やか。スッとした白が好きな人におすすめです。
リースリング
香りがきれいで、酸味も魅力。辛口から甘口まであって、意外と振れ幅があります。
【赤ワインの代表】
ピノ・ノワール
軽やかで繊細なことが多く、赤ワイン初心者にも入りやすいです。静かな人気者、という感じ。
カベルネ・ソーヴィニヨン
しっかりめ。渋みもあって、肉料理とよく合います。頼れるタイプです。
メルロー
やわらかくて親しみやすいことが多い品種。赤ワインの入口としてもおすすめです。
とはいえ、「この品種だから必ずこう」と決まるわけでもありません。人が出身地だけでは説明できないのと同じで、ワインももう少し複雑です。
でも、好きだったワインの品種をひとつ覚えておくと、次の一杯は選びやすくなります。それだけで十分、かなり前進です。
④ 産地が変わると、ワインの表情も変わる
ワインは、どこで造られたかでも印象が変わります。よく言われるのが「旧世界(オールドワールド)」と「新世界(ニューワールド)」という分け方です。
名前だけ聞くと少し壮大ですが、内容は案外シンプルです。
【旧世界】
フランス、イタリア、スペイン、ドイツなど。昔からワイン造りの歴史が長い地域です。土地や伝統の個性がよく出る、と言われます。
【新世界】
アメリカ、チリ、オーストラリア、ニュージーランドなど。ヨーロッパの伝統的な産地と対比して語られる地域です。果実味が豊かで、わかりやすく楽しみやすいものも多い印象です。
とはいえ、これはあくまでざっくりした見方です。現実のワインはもっと自由です。きっちり並んではくれません。
さらに大きいのが気候です。
- 涼しい地域 → 酸味がきれいに出やすい
- 暖かい地域 → 果実味が豊かになりやすい
同じ品種でも、場所が変わると別の表情になります。ブドウは黙っていますが、味でかなり語ってきます。
⑤ 料理とワインの相性は、たしかにある
料理とワインの組み合わせ。いわゆるペアリングです。これも難しく考えなくて大丈夫です。
基本は、似た方向で合わせるか、反対の要素でバランスをとるか。この2つくらいで十分です。
- さっぱりした料理に、すっきりした白
- コクのある料理に、しっかりした赤
- 脂のある料理に、酸味のあるワイン
このあたりは、わかりやすく相性が出ます。
「肉には赤、魚には白」とよく言われますが、それだけが正解というわけではありません。魚でもソースが濃ければ赤が合うこともあるし、肉でも軽やかな白が気持ちいいこともあります。
世の中は案外、そんなに単純ではありません。でもそこが面白いところです。

⑥ イクラバルの料理とワイン。これが、ものすごく相性がいいんです!
ここで少しだけ店の話をします。イクラバルはロシア料理を中心にした店ですが、実はうちの料理、ワインとの相性が抜群なんです!
「ロシア料理といえばウォッカでしょ?」もちろんウォッカも素晴らしいです。でも、イクラバルの料理とワインの相性は、本当にいい。
ロシア料理には、お肉の旨味、サワークリームの酸味、バターのコク、ハーブの香りなど、ワインと合わせると魅力がさらに広がる要素がたくさんあります。
つまり、ワインにとっても、なかなか居心地のいい食卓なんです。
【ペリメニ × 爽やかな白ワイン】
シベリア生まれの水餃子、ペリメニ。もちっとした皮と、ジューシーなお肉の旨味。そこに爽やかな白ワインを合わせると、酸味が脂の余韻をすっきりと整えてくれます。
ペリメニの旨味を楽しんで、白ワインで口の中を整えて、またペリメニを食べる。
非常に合理的な永久機関です。もちろん永久ではありません。お皿が空になります。
【ピロシキ × 果実味のある赤ワイン】
香ばしい生地と、具材の旨味。そこに果実味が豊かで、渋味の穏やかな赤ワイン。これがまた美味しいんです。
生地の香ばしさと赤ワインの果実味が重なって、いつものピロシキが少し違った表情を見せてくれます。
ピロシキもまさかワインとこんなに仲良くなるとは思っていなかったかもしれません。本人には確認していません。
【ビーフストロガノフ × コクのある白ワイン】
イクラバルのビーフストロガノフは、クリーミーで旨味たっぷり。これに、ふくよかでコクのあるシャルドネなどを合わせると、料理の美味しさがさらに広がります。
もちろん赤ワインもおすすめ。特に、果実味があって渋味の穏やかな赤ワインとの組み合わせも魅力的です。
どちらも甲乙つけがたい。そもそも甲乙をつける必要があるのか、という問題もあります。両方美味しければ、それでいいんです。
ロシア料理とワイン。ぜひ一度試していただきたい組み合わせです!

⑦ 有名な国のワインだけが、ワインではない
ワインといえばフランス、イタリア、スペイン。たしかに有名です。でも、世界にはまだまだ魅力的な産地があります。
イクラバルとしては、ここをかなり推したいです。たとえば、モルドバ。
名前だけ聞くと、一瞬どこから来たのかわからないかもしれません。でも、れっきとしたワイン文化のある国です。
モルドバはルーマニアとウクライナに挟まれた東ヨーロッパの国。長いワイン造りの歴史を持ち、国際的に有名なブドウ品種だけでなく、その土地ならではの品種からも個性的なワインが造られています。
そして、ジョージア。ジョージアは、とても古いワイン造りの歴史を持つ国として知られています。
特に有名なのが「クヴェヴリ」という土器を使った伝統的な醸造方法です。
土の器でワインを造る。文字で見ると、ちょっと昔話みたいです。でも今も続いている、本物の文化です。
こういう話を知ると、ワインって急に「ラベルを見る飲みもの」から「背景ごと楽しむもの」に変わってきます。
もちろん、背景を知らなくても美味しければそれでいいんです。でも、少し知ると一杯が少し立体的になります。不思議ですが、そういうものです。
イクラバルでは、こうした珍しいワインの魅力も楽しんでいただきたいと思っています。
知らない国のワインを試してみると、思いがけず自分好みの一本に出会えるかもしれません。地理の勉強にもなります。
飲食店なので、そこは副産物です。
⑧ 結局、ワインはどう楽しめばいいのか
ここまでいろいろ書いてきましたが、結論はとてもシンプルです。
「自分の美味しい」が見つかれば、それでいい。
本当に、そこです。詳しくなくてもいいし、品種を全部覚えなくてもいいし、香りを完璧に言い当てなくても大丈夫です。
「これ、好きだな」まずはそれで十分です。
そこから少しずつ、どんな白ワインが好きなのか、軽い赤と濃い赤のどちらが好みなのか、料理と一緒だと何が心地いいのか。そんなことがわかってくると、ワインは急に自分のものになります。
誰かの正解ではなく、自分の美味しい。それが見つかると、ワインはだいぶ楽しくなります。
高級なワインだから美味しいと感じなければいけないわけでもないし、有名な評論家が高得点をつけたから、自分も好きにならなければいけないわけでもありません。
100点のワインが、自分にとって100点とは限らないんです。
逆に、何気なく頼んだ一杯が、忘れられない美味しさだったりする。そういう出会いがあるから、ワインは面白いんだと思います。
知識を競うためではなく、食事や時間をもっと豊かにするためのもの。だから気負わず、でも雑にもせず、ちょうどよく楽しめたらいい。
イクラバルでも、こんな感じで気軽に聞いてください。
- 「すっきりした白がいい」
- 「渋すぎない赤がいい」
- 「ちょっと珍しいのを飲んでみたい」
- 「この料理に合うワインって何?」
その日の料理、その日の気分に合わせて、一緒に美味しいワインを探せたら嬉しいです。
自分の「美味しい」がひとつ増える。それだけで、人生はちょっと豊かになる気がします。
少なくとも、夕食はかなり楽しくなります。
ということで、今夜も美味しい料理とワインをご用意してお待ちしておりまーす!🍷
イクラバル
https://ikurabar.com/
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